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TOP » 「宣伝会議」本誌連動企画 » 宣伝会議連載 進化する企業サイト(5) 鹿島泰介
WEBマーケティングの最前線をコラムでお届けする『宣伝会議』の連載「WEB MARKETER's view」。このブログでも、本誌と同じ内容がご覧いただけます。
進化する企業サイト(5)
エクスペリエンスとWEBマーケティング
ユーザーエクスペリエンスを構成する要素
前回は、クラウドでますます重要性が増してきたWEBマーケティングについて述べたが、今回はサービスを受ける側からの視点でのエクスペリエンス(経験や体験)について考えてみよう。
従来、プレゼントといえばペンやネクタイ、花など商品を贈ることが多かったが、最近は、三ツ星レストランでの食事や還暦のお祝いにパラシュートでの落下傘体験、生まれて初めてのスキューバダイビングなど、経験を贈り、脳裏に深く刻み込む楽しい思い出づくりがもてはやされている。このような経験を価値としてマーケティングに取り込む試みは、ホテルや金融営業店から一般のスーパーまで、幅広く活用されている。
このリアルのサービス現場をWEBサイトに展開できないかという試みが、各所で取り組まれている。最近は、訪問ユーザーの経験や行動が、UX(ユーザーエクスペリエンス)と短縮され、主要なインターネット企業において、WEB関連サービスの中心的な役割を果たしている。先日G社のUXリサーチャーと話す機会があったが、多くのグローバルWEBサービスがこの部門から生まれており、UXの深耕は、新たなビジネスモデルの発掘やサービスの高度化をリードしていると再認識した。
私はこの経験価値を「画面上のクリックでユーザーの思っていることと画面の遷移が合致している」「ユーザーにとって気が利いていて、使いやすく迷わない」「使った後によくできていると感心したり良かったと思える」と定義し、制作現場で実践している。
特にユーザーが初訪の際に第一クリックで訪れるのは、商品の詳細仕様や事例、FAQなどのページが一般的で、その遷移先のページが期待に合致すると、滞在時間は長くなる。また、最後のクリックでなるほどと感じる納得の余韻が再訪を促してくれる。成熟したサービス産業では、必ずこのような初訪の応対と別れ際の余韻が、完璧なまでに実践されている。
「いらっしゃいませ」から「またお待ちしています」までをWEBサイトで美しく表現するためには、リアルなサービス現場に隠された、WEBサイトのUXを増幅せるヒントが参考になる。数名のWEB戦略やWEB制作チームであっても、リアルな営業部門と連携し、UXから攻めるとサイトに新たな進化をもたらす。
(『宣伝会議』2月1日号掲載分より)
[関連記事]
進化する企業サイト(4) 「クラウドとWEBマーケティング」
written by:日立情報システムズ 経営戦略統括本部 研究開発本部 主管研究員 鹿島泰介
日立製作所に入社後、デザイン研究所に配属。情報機器全般のデザインなどを掛けたのち、日立情報システムズに移籍。WEBシステムのコンセプトデザインやユーザビリティ設計に従事。
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