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「宣伝会議」本誌連動企画

2009/12/01 宣伝会議連載 進化する企業サイト(3) 鹿島泰介

WEBマーケティングの最前線をコラムでお届けする『宣伝会議』の連載「WEB MARKETER's view」。このブログでも、本誌と同じ内容がご覧いただけます。

 

進化する企業サイト(3)

スピードとシナリオ

usability.jpg

サイトのユーザビリティの構成要素
WEBサイトのユーザビリティには"ピュア(純粋な)ユーザビリティ"と"マーケ
ティングユーザビリティ"があり、前者は「スピード」、後者は「シナリオ」の要素を
重視して作られるべき。


前回は狙ったユーザーに対していかに適切な情報を提示し、最適なページに導くかを「先端ターゲティング」として述べたが、今回はその仕組みを最大限に発揮させるユーザビリティについて触れる。

まずユーザビリティとは何かだが、一般的には「使いやすさや分かりやすさの品質」と定義されている。よくアクセシビリティと混同されがちだが、アクセシビリティはユニバーサルデザインに端を発するもので、誰にでも使いやすく分かりやすいことを目指している。一方、ユーザビリティは特定サイトやシステムなどでの、特定ユーザーに対する使い勝手全般の向上を目指すものだ。

最近、ユーザー視点でWEBサイトを見ると、このユーザビリティはピュア(純粋)ユーザビリティとマーケティング(意図的にユーザーを導く)ユーザビリティとに分けられると気づいた。前者は「見やすい」「分かりやすい」「使いやすい」といった、いわゆる感覚的なユーザビリティでアクセシビリティもほぼ含まれる。一方後者は、「時として複雑」「宣伝的」「能動的」「目的指向」などの要素を持ち、サイト訪問者を意図したところへ導くためのユーザビリティと説明できる。従って、より深い理解や納得のための「事例」「FAQ」「用語集」「専門家レポート」など、寄り道素材はマーケティングツールであり、ここをシナリオ通りに回遊してもらうことこそが、マーケティングユーザビリティである。

このふたつのうちピュアユーザビリティには、スピード要素、マーケティングユーザビリティにはシナリオ要素が多く含まれている。しっかり見てもらいたい部分でスピード要素を入れると、読み飛ばされ、理解が浅くなり、一方事務的にさっと済ませたいところで、詳細説明のようなシナリオ要素が入ると、離脱の原因となる。

スピードが重要な入力フォーム等では、「無駄な情報は記入させない」「必須記入は大きく明示」「電話番号や住所等では、ハイフンや小文字/大文字などで迷わせない」「郵便番号で住所が自動入力」「記入例」などの配慮が必要だ。このようなピュアユーザビリティとしてのスピード感は重要だが、並行して「個人情報保護」「セキュリティ」などの法規制ではシナリオ要素を盛り込み、訪問ユーザーとの信頼を損なわないようなサイト制作を心掛けるべきだろう。

『宣伝会議』12月1日号掲載分より)

 

 [関連記事]

進化する企業サイト(2) 「先端ターゲティング」

進化する企業サイト(1) 「ペルソナ・マーケティング」


written by:日立情報システムズ 経営戦略統括本部 研究開発本部 主管研究員 鹿島泰介

日立製作所に入社後、デザイン研究所に配属。情報機器全般のデザインなどを掛けたのち、日立情報システムズに移籍。WEBシステムのコンセプトデザインやユーザビリティ設計に従事。


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